NY海外研修1日目

2月1日から8日まで照明家協会関西支部主催にてニューヨークへ海外視察研修に行くことになった池上です。

毎日更新とは行きませんが(お金がかかるので・・・)できる限り視察情報をお伝えしたいと思います。

関西支部主催なので関西国際空港から出発のため羽田空港から関空まで自腹で行かなければならず9時発の飛行機に乗りました。(すべての飛行機の中でこの飛行機が一番揺れて怖かったです。)

集合場所に集まったのはたった8人だけでした。今回のまとめ役のPACの伊藤さんに聞いてみると「昔は40人くらい集まったのだけれど最近は少ない。前回は6人しか集まらなかったので中止にした」とのこと、不景気を再認識し最低遂行人数10人だったのに今回中止にならなくて良かったなーと思いました。参加者は男5人女3人どなたも良い人そうで、女性はみなさん若く、年寄りばっかりだろうと思っていたので少しうれしくなりました。

簡単な説明を旅行代理店の方から受けた後、PM1:15 関西国際空港を離陸しました。

NY直行便ではなくデトロイトで乗り換えをして改めてNYへ向かいます。

離陸後すぐに夕食がでました。まだPM3:00位なのになんでだろうと思っていたらあれよあれよと暗くなり、PM4:00には完全に夜になりました。これが時差だ!と感動し地球の絵を描いてみたりして仕組みを考えたりしました。そうです。とにかく暇だったのです!

僕の予想通りに日はPM10:00に昇りました。この間6時間(普通は約10時間)しか経っていません。つまり太陽を追い越して追いついたのです。時差ってスゲー

約12時間の厳しい着席拷問に耐えて現地時間PM1:00(日本時間PM11:00)にデトロイトに到着しました。P1010001

デトロイト空港で買ったドクターペッパー(1$75)

日本より毒薬度が少しUPしてる気がしました。

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その後NYに着いたのがPM3:40(日本時間AM5:40)

ホテルに着いたのがPM5:00(日本時間AM7:00)

つまり18時間(羽田からだと22時間)の長旅でした。P1010002_1

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<バスから見たマンハッタン>

その後、ホテルにてNYで照明をされている協会員の大野さん(若い女性)とお話しする機会ができたので、今回の自分の目的の一つであるNY留学の受け入れ先のお話をすることができました。連絡が来れば良いなと思っています。

旅初日なので全員でとりあえずタイムズスクエアまで行ってネオン街を見た後でハードロックカフェで食事をしました。書いててかっこいーなー俺!

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その後エンパイヤステートビルの頂上(320mちなみに東京タワーは250m)まで上ってマンハッタンの夜景を楽しみました。極寒でしたが感動的でした。

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とにかく長い一日でした。

まだ正直NYにいる実感がありません。明日起きたら自宅にいてもああいい夢だったな、と思ってしまうくらいです。

ああっ明日時差ボケにならないために早く寝なければいけないのにもうこんな時間だー!

ということで一日目の報告を終わります。

NY海外研修2日目

NY二日目です。

今日は終日自由行動なので観光と事前にチケットを取っていた「CHICAGO」を見ることにしました。

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まずはタイムズスクエアです。ホテルから10分位にありました。実際に見るとスケールが違います。どこを撮影してもポストカードのような景色が撮れました。

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次は(Subway)地下鉄に乗って、ワールドトレードセンター跡地である”グラウンドゼロ”へ向かいます。

近年は治安もよくなり地下鉄も自由に使えるようになりとても便利です。24時間営業ですが夜10時以降は地元の人も乗らない危険地帯になります。乗り換え自由で一回2$とリーズナブルです。僕は1日乗り放題で7$のカードを購入しました。

時刻表は無く来た電車に乗ります。改めて日本の鉄道のレベルの高さを再認識しました。

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グランドゼロです。次のフリーダムタワーの建設が始まっており、たんたんと工事が進んでいるかんじでした。

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金網に写真や犠牲者の名簿が掲示してありました。観光地にはない独特の雰囲気があたりを覆っていました。

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自由の女神を見にバッテリーパークに行ってみるとワールドトレードセンターの残骸の一部が記念碑として飾ってありました。広島の原爆ドームみたいですね。

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自由の女神がちっちゃーく写っているのがわかりますか?

「ニューヨークに行きたいかー!」となんとなく叫んでみました。

その後まだ時間があったのでチャイナタウンに行きました。中国人はどこでも集落を作るすごい人たちです。ちなみにNYに住んでいる東洋人の割合NO1は中国人です。日本人は一番少ないそうです。なのでアメリカ人はあなたを見ると中国人か韓国人だと思いますのでご注意を。

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念願のブロードウェイミュージカルを見ることができました!

感想は面白かったですが、当然すべて英語なのでギャグが分からずさみしかったです。肝心の照明に関しては明日シカゴのバックステージツアーに行くので総合的に報告したいと思います。

明日は朝からメトロポリタン歌劇場に並んで、ラ・ボエームのマチネ公演を安い立ち見チケットで見たいと思います。ダメだったらOFFブロードウェイかな、、。結局割引チケットをゲットするためには当日にチケットセンターか各劇場のボックスオフィスに並ばなくてはならず、予定を立てても見たい演目が見れない可能性もあるのであまり予定をかっちり決めないで行動したほうが安くてたくさん見られる極意だと思いました。

ということはまた早く起きなくてはっ!

NY海外研修3日目

NY海外研修3日目。

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今日は朝10時にリンカーンセンター内にあるメトロポリタン歌劇場で「ラ・ボエーム」の立ち見チケットを買いに行きました。

おかげでたった20$でチケットを買うことができました。

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13:30の公演まで時間があったので、すぐ近くのセントラルパークに散歩しに行きました。って女の人の後に走ってるの俺じゃん!!!

朝のニューヨーカーの気分になりたくて一緒に走ってしまったのでした。。。

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りすがあっちにもこっちにも。セントラルパークは自然でいっぱい!

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これが有名なストロベリー・フィールドです。ぼくはジョンレノンが銃で撃たれて亡くなったのをはじめて知りました。写真には写っていませんが花が置いてありました。ぼくはビートルズ世代で無いのであまり何も感じませんでしたが、訪れる方々はみんな悲しそうな表情で、ぼくが尾崎豊が亡くなった時にその場所に行ったときの感じなのかなと思ったりして。

日本に帰ったらシャチョーにくわしいお話を聞きたいなと思います。

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メトロポリタン歌劇場は全米最大のオペラ劇場です。(4000人は入る)その中で上演された「ラ・ボエーム」のスケールのでかさに圧倒されました。とにかくセットがすごい!2幕では200人はいるのではないかという出演者がステージを埋め尽くし、本物の馬が出てきたり、3幕では霧景色に雪が降るなど、その中で照明は自然光に徹していてセットのリアル度を上げています。夜でも安易にダークブルーは使わず、陰影を巧みに使っていました。まさに街や自然がステージに表現されていました。

普通席は全て売り切れなので立ち見席にしたのですが、指定の立見席と言えばいいのかな。テーブルが用意されておりちゃんと字幕も出るようになっています(とうぜん英語ですが、、、)。値段も20$とリーズナブルなので日本でもこういった席を作ればいいのにと思いました。

内容も学生時代から良く知っていたので最後のミミが死んでしまう場面では一緒にミミー!ミミー!と叫んでしまいました。カーテンコールでは観客全てスタンディングオベーション!とてもレベルの高い日本では絶対見れないサイコーのオペラ観劇でした。

18:30より協会がセッティングしたシカゴ(AMBASSADOR Theatre)のバックステージツアーに行きました。著作権の関係で写真撮影は出来ませんでした。

最初は綱元担当の方が楽屋口に現れて客席に案内してくれました。もう少し待っていれば照明チェックが始まって担当の人が来るとのこと。その方に質問されました。

「いったい何を見に来たの?照明なんて世界中同じだと思ってたけど」

正直ガツンときました。その通り。どんな器材やシステムを使っいてもNYでもドイツでも照明は照明でしかなくプラン次第でいかようにもなるのです。その質問で少し気が楽になりました。

照明担当のボブさんが日本人の奥さんと一緒に現れました。ボブさんは調光オペレーターです。

アメリカでは分業化が進んでおり大学の時点でデザイナーコースとテクニシャンコースに別れます。そこでおのおのの勉強をします。例えばデザインコースでは色彩の勉強し、テクニシャンコースでは器材の使い方を勉強するといった具合です。当然デザイナーは狭き門で入るのは大変です。テクニシャンからデザイナーへの転向は出来ません。そうです。一度テクニシャンを選んだら一生オペレーターです。

シカゴは一杯飾りのとてもベーシックな舞台で、9台のムービングライト(VL6)と200台のスポットライトが仕込まれています。スポットライトは全てETC製ソースフォーでした。カラーチェンジャーはカラーRAMで調光卓はETC製オブセッション1台です。ブロードウェイではここ数年ほとんどETC製のスポットと卓(オブセッション)を使っているようです。

SUSは日本のように照明専用の回路が付いたものは無く、全てバトン。回路はユニットがギャラリーにありそこからマルチケーブルで必要な回路数をバトンに供給する方式です(平たく言えば仮設ってこと)。綱元はほぼ手動でカウンターウェイト方式でした。調光卓は袖にありモニターを見ながら操作するそうです。PINは3本でものすごくでかいやつでした。

昨日本番を見た感想は、ムービングの使い方がうまいなーと思いました。台数が少ないのでPINスポットてきに強調したいところにドンとだす。そこまでは日本でも良く見ますが、そこから次に目線を移動したい場所にパンしてから消すなどつき際消し際の処理がうまかったです。一般照明は全体を染めたりダンサーを見せるために等、ベーシックな使われ方をしていました。

ボブさんがこの劇場はあまり見せるものがないので向かいの劇場も見せようか。と提案してくれたので向かいの何とか劇場も見に行きました。

VL1000(タングステン)が40台と電飾がたくさん壁染めにLEDが使われていました。

ここでは調光卓にオブセッション2台が使われていました。1台は調光用でもう1台はムービングと電飾関係の操作です。ムービングの台数が多い時は卓を2台にするのがブロードウェイでは普通だそうです。

ボブさんに気になった器材や色番号を聞いていたらメールで教えていただけることになりました。やったー!ボブさん良い人。

20:00からの公演が控えているので約1時間のバックステージツアーは終了しました。

解散後オペラ座の怪人を見に行きました。

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確かにセット転換やシャンデリアが落ちるシーン等、見所はたくさんあったのですが、ちょっと疲れていたのとPINワークのあまりの下手さにいまいち感は拭えませんでした。

ああ!オペラかぶりしてたんだー。たんだー。

ちなみに昨日から色々見ていて分かったのですが、PINの技術は日本が世界一かもしれません。

明日は日曜日なのでハーレムにゴスペルを見に行くことにしています。

今日も疲れたー!

NY海外研修4日目

今日はめちゃくちゃ寒いー!

昨日までもそれなりには寒かったのですが寒波がやってきている影響で-13度ぐらいになっています。-13度それはコールドというよりフローズンです。

朝9時集合でバスに乗りハーレム観光を含めた約4時間のゴスペルツアーです。

バスのツアーガイドのものすごい早口の英語での解説にポカーンと口を開けていると

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まず出会ったのが、ハーレムのピカソと呼ばれている方です。その理由はその昔キング牧師(教科書とかに出てくる人)が殺された時にハーレムは治安がとても悪くなり店はみんなシャッターを閉めてしまい一面グレーの景色になってしまったそうです。その風景に心を痛めた彼はそのシャッターに絵を描いてみんなの心に希望を与えたのだそうです。

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このあたりのシャッター全てに絵が書かれています。すごいですねー。

そしてついにゴスペルを聞ける教会に着きました。

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生ゴスペル初体験でした。教会でDrをたたきまくり踊りまくりです。

教会の概念がぶっ飛びました。牧師さんがしゃべっている時も常にパイプオルガンの演奏。こんな教会なら毎週来ちゃうよなー。

街で見かけたすごいお店です。

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今夜はOFFブロードウェイのSTOMP(ストンプ)を見に行きました。

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2000人規模のホールでやるブロードウェイに対して300人から800人までの比較的小さな劇場で公演されるのがOFFブロードウェイです。

日本でも公演したことがあるので知っている方もいると思いますが、台詞は一切無く、体や物を使ってリズムを楽しむパフォーマンスです。

言葉が分からなくても楽しめるのでめちゃめちゃ楽しかったです。劇場が小さいのでアクターが近くて、とても一体感と臨場感がありました。照明は一般照明だけで作っており、特に驚くようなことはありませんでした。

明日は今回の目玉である照明会社の視察とパブリックシアターのバックステージツアーがあります。楽しみだー!!

NY海外研修5日目(前半)

まず、今回ご紹介することは日本のどの本にもたぶん載っていないNYの最新照明事情でしょう。

それは照明に特化した視察から得た情報だからです。

ちょっと専門的なエリアに足を踏み入れますが、これからNYで照明の仕事をしたい方、アメリカの照明事情を知りたい方は必見です。

今回通訳をしていただいた瀬尾さんです。

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瀬尾さん(27歳)は最初に見学にいった「BIG APPLE」で働いています。

「BIG APPLE」は小規模な照明機材レンタル会社で主に小さな劇場に機材を入れています。先日も言いましたが、アメリカにはユニオン(組合)制度があり、分業化が進んでいるので非組合員が働いているこちらの会社ではデザインや現場にオペレーターを派遣することは出来ません。ただし、瀬尾さんはNYC大学での公演の照明を学生時代の繋がりでやっているそうです。

この後で必要になる知識なので、ここでユニオン(組合制度)についてお話しします。

アメリカでは州ごとにユニオン制度があり、そこに登録をしなければ基本的には照明の仕事は出来ません。日本のように照明会社ありきではなく、ユニオンに登録することで仕事の連絡がユニオンからきます。ただし組合員同士でグループを作ることはあります。基本的にフリーの集団だと考えてください。ユニオンでもデザインとテクニシャンでは分かれているのでデザイナーにはデザイナーの仕事しか来ません。給料は時給計算でPINオペレーターはいくら、ライティングボードオペレータ-はいくらというように細かく設定されています。

ユニオンに登録するには2つの方法があります。

まず一つ目は家族のコネクションです。つまり親が照明をやっていると子供を登録することが出来ます。なので代々照明をしている家系がたくさんいらっしゃるようです。登録されるとまずは大学にいってデザイナーかテクニシャンの勉強をします。卒業するとどこどこの劇場に行けなどの命令をユニオンからうけて3年間の見習い後正式な組合員になれるのです。

もう一つは試験を受けることです。

試験に合格するとやはり3年の見習い期間の後正式な組合員になれます。

組合員になれたとしても仕事は基本的にコネクションで来ることが多いのでやはり大学で勉強してそこでコネクションをつけてから働くほうが良いそうです。シカゴで働いているボブさんの仕事の請け方はシカゴから「ボブさんお願いします」とユニオンに連絡があり、ユニオンからボブさんに「シカゴに行ってちょ」となるわけです。

ちなみに、ユニオンに登録できるのはアメリカ人かグリーンカード(永住権)を持っている人に限られます。

と言うことは日本人がなるには永住権をとるしかないのです!

ちなみに瀬尾さんや大野さんは非組合員です。先日テクニシャンは一生オペレータといいましたが、それはユニオンの中で働いた場合であって、ユニオンでなければそんな規制は無いので(ユニオン制度は法律ではない)日本のようにオペレータをしながらデザイナーを目指している方もたくさんいるようです。今日この後行くパブリックシアターもノンユニオンです。

脱線しましたがBIG APPLEに戻ります。

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六工房より少し小さい位の倉庫でした。

アメリカは分業制と何回も言っていますが、照明レンタル会社も例外でなく各部署に担当者がいてエリア(スペース)を持っておりその中で自由にアレンジして管理や出庫しやすいようにしています。

例えばケーブル部署の担当者はケーブルしか触りません。ビックリでしょ!

その他の部署として

ライトディパートメント=スポットライト部署

クランプディパートメント=ハンガーやベースなどアクセサリー類を扱う部署

エレクトリックディパートメント=卓やユニット等DMXを使用する機材を扱う部署

パイプディパートメント=単管を扱う部署(アメリカではトラスやバトンのリギングシステムも照明でやることが一般的です。)

トランスポート=運転手さん(専属の運転手です)

購入部門=機材や電球、色、部品等あらゆる購入に関する部署(今回案内役の瀬尾さん担当)

チーフマネージャー=全ての統括者(社長かな?)

各部署はオーダーシートに基づいて機材をチェックして出庫します。

六工房でもこの分業管理システムをアレンジして導入できるのではないかと思っています。このシステムだと何より責任がきちっとするのと、自分で担当の所は自分で好きにアレンジできると言うのが良いです。

次は一つ一つの部署を回って見ましょう。

まずはケーブルディパートメントです。

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これがアメリカで標準的に使われている「ステージ・ピン」といわれるコネクターです。容量は2.4Kwです。真ん中がアースで少し飛び出しています。

日本と同じように飛び出しているほうがメイル(オス)、へこんでいるほうをフィメイル(メス)と呼んでいます。

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これはソガペです。用はボーダケーブルですね。

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このように両側にブレイクIN・ブレイクOUT(分かれるからブレイクと言うそうだ)というソガペ→ステージピン変換ケーブルをつけて使用します。

次はスポットライトディパートメントです。

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こちらの会社ではETCソース4とフレネルスポット(6インチ)、Parライト、ストリップライトなどを主に扱っています。

ソース4は一般的に使われているのが575wの電球ですが、350w、750wも扱っています。

次はクランプディパートメントです。

アメリカンハンガーを使っています。日本のハンガーのように手で最後まで締められないので、工具を使って固定します。下の写真のように色々な長さのハンガーがありました。

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こちらがパイプディパートメントです。

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必要な長さのパイプを作れるようにパイプカッターも置いてありました。

両側がねじ式になっていてつなげていく方式です。

次はエレクトロニックディパートメントです。

下の写真は六工房にある4chユニットのような直をつなげてDMX信号を入れればユニットになる仮設システムです。

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ここですごいものを見つけました!!

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さて、これは何でしょう?一見二又にみえますが・・・。

実はこれ「ディマーダブラー」と言って一つのchを二つに分けて制御できる画期的なシステムなのです。

つまり10chのユニットであっても20chのユニットのように使えるのです!!!!

その代わり電球は77vの物を使わなければならないのとETC製のユニットを使わなければなりませんが、小劇場等ではものすごい威力を発揮することは間違いないでしょう。

5年前に発表されてNYでは大流行しているシステムです。日本でも流行することは間違いないですが、日本の代理店が積極的に発表しないのは何か理由があるのかもしれません。六工房で代理店をやればものすごい儲かるかも、、、。

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これがETC製のユニットです。12×1、2ディマーと書かれています。つまり24chでも使えると言うことです。詳しいことはETCのアメリカサイトでPDFでダウンロードできるようになっているのでチェックしてみて下さい。

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こちらが瀬尾さん担当の購入部門です。なんかかっこいいですね。

販促品のボールペンをもらっちゃいました。

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チーフマネージャーのお姉さんと。

まだまだ続きがありますが長くなるので一旦終わります。

NY海外研修5日目(後半)をお楽しみに!

NY海外研修5日目(後半)

次に見学に行ったのは「4WALL」(フォーウォール)という大手照明レンタル会社です。

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主にファッションショーやOFF-ブロードウェイ、学校などにレンタルしている会社で日本に来た「ブラスト!」もこちらの機材が使われたそうです。

ブロードウェイはいつ公演打ち切りになるか分からず、リスクが大きすぎるのでやらないと言っていました。

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基本的に「BIG APPLE」さんと同じ管理方法ですが規模が違います。こちらはエレクトリックディパートメントです。

一般調光卓はETC製エクスプレス、ムーバー用(ムービング)はHOG2・GRAND MAなどが良く出ているそうです。

ムーバーはほとんどバリライトです。少しはMAC2000がありましたが、機材はデザイナーの要望でそろえるのでバリライトが今一番良いライトということになります。分かりやすいですね。

こちらで機材が揃えられないときは「サブレンタル」といって同業他社からあらかじめ取り決めをしている低いレートでレンタルをするそうです。PRGの機材も置いてありました。

今最新のDMX機材を聞いてみました!

ムーバー:VL3500

LED:Color Kinetics社製COLOR BLAZE(先日シカゴのバックステージツアーに行った時に向かいの劇場でLH代わりに使っていた機材です。)ネットで調べれば出てきます。

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こちらは「Prep room」(プレップルーム)と言って現場に出る前の下準備をする場所です。例えばユニットに番号を振ったり、作り物ケーブルを実際の寸法で作ったりします。いつもはユニオンの人たちがST-BY作業をしているそうですがこの日は誰もいませんでした。残念!

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前半の記事にリギングシステムも照明の範囲と言いました。こちらがトムキャットシステムのトラスです。トラスの中にPARがマウントされています。

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こちらがソースフォーPARです。しまってあるように見えますが拡大してみると・・・。

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このまま仕込めるようになっており、回路はバトンにソガペで出ています。大規模な仮設現場ではこのシステムの仕込みが早く一般的です。だから日本のようにスポットにダボは付いていません。ダボが付いているとこのシステムに取り付けるときにいちいちはずさなければならず面倒だからです。

下の写真はNYで一般的に使われているトランスポート用ケースです。

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2段に分かれていて下段に詰めてから蓋をして上段につめる仕組みです。このケースも専門に作る場所が倉庫内にあるので全て自前です。

下の写真、なんだと思いますか?

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実はこれユニットをいっぺんにチェックできるように48系統ソガペでユニットに入力できるようになっている、つまりユニットチェッカーです。とにかくすごい規模ですね。

なんかあまりに規模がでかすぎてちょっと気持ち悪くなってきたところで4WALLを後にして、今度はパブリックシアターに向かいました。

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こちらがパブリックシアターのロビーです。パブリックシアターは7つの小劇場からなる総称です。昔、図書館だったところを改装して各劇場として使っているので、オール仮設になります。(日本のベニサンピットみたい)

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最初に案内されたのはマーティンソンホールです。ちょうど次の公演の照明仕込みが行われていました。先ほども言った通り全て仮設なので、照明機材・ユニットはおろかグリットや客席、ステージ、ブースにいたるまで全て動かせるようになっており、催し物に合わせて組み直されるようです。例えばサスタッパを低くしたいとデザイナーが言えばグリッドを組み直したり当然のごとくするそうです。。。

次に見たのがアンスパッカーホールです。こちらはセットが組みあがっており著作権の関係で写真撮影は許されませんでしたが、本当にすばらしいセットで写真に残せないのが悔しかったです。

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こちらが先ほどの劇場の稽古場として使っているLUE STHER劇場です。天井を見ると劇場として作られていないことが良く分かりますね。今回は稽古場としてなのであまりグリットがありませんが、公演をするときはもっとパイプを仮設するそうです。そのときに重量のことも考えなければならないと言っていました。

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劇場を案内していただいたザックさんです。

この方はアシスタントデザイナーでスーパーバイザーという肩書きを持っています。

ここでザックさんがなぜスーパーバイザーと呼ばれているのかと言うとパブリックシアターでのアシスタントデザイナーの取りまとめ役であり、全ての劇場の公演がうまく進むようなシステムを作った人だからです。ちなみに今までの人は9ヶ月持った人はいなかったがこのシステムを構築したザックさんは5年目になるそうです。

そのシステムについて説明しましょう。

まず一番上にスーパーバイザー(ザックさん)がいて、その下に各劇場のプロダクションエレクトリションを置きます。その下にマスターエレクトリション(日本で言うチーフ)を置いてその下はアシスタントエレクトリションという感じです。こうすることで自分は全ての劇場に目を光らせることが出来るようになってトラブルにも柔軟に対応できるようになったそうです。

各劇場の仕込みは仕込みチーフが行います。デザイナーはチーフに図面を渡すだけです。

今回のアンスパッカー劇場での明かり作りのためのシステムについて教えていただきました。

まずデザイナーがいます。その隣にアシスタントデザイナーがいます。その後ろにムービング卓(HOG2)を置いています。メイン調光卓(オブセッション)は別の場所に置いてあり、そこからモニター情報をデザイナーとアシスタントデザイナーにノードを通してモニター出力しています。なぜムービング卓を近くに置くのかというと、デザイナーが手で指示をすることが出来るからだそうです。デザイナーの後ろを開けたのは演出家とデザイナーが話をしやすいようにしたとのこと。日本と一緒ですね。

日本と違うのは仕込みのチーフはプログラミングは絶対しませんし、オペレートもしません。プログラミングはプログラマーが来ますしオペレートはボードオペレーターが別々にいるからです。全て報酬も違っています。ザックさんから言うとボードオペレーターなんてハトに豆をGOボタンの所において食べさせればいいと言ってしまうほど低いレベルだそうです。なぜなら本番の全てのCUEはステージマネージャー(舞台監督)から出るためボードオペレーターはそのCUEにしたがって押すだけだから。なのでボードオペレーターはステージマネージャーの管轄になり辞めさせる権限もありますが、アシスタントデザイナーはデザイナーよりなのでステージマネージャーから辞めさせることは出来ません。

同じ照明をしていても違うんですねー。ビックリ。

ザックさんが言うアシスタントデザイナーの役目とは”常にデザイナーをいい気分にさせること”だそうです。これは日本でチーフをする時も心がけなければいけないことだと思いました。

今回の視察旅行でもっとも内容の濃いツアーでした。まさに自分が知りたかったこと聞きたかったこと見たかったこと全てに満足。今回参加してよかったなー。

今回参加しているPACのA.TさんにNYでミュージシャンを目指している弟さんがいるとのこと、それじゃぁ今夜は本場JAZZを聞きに行こう!と言うことで弟さんに紹介していただき「ビレッジバンガード」に行きました。

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照明はまったく変わらず#18みたいな色で明るくしていました。

今日はThe Vanguard Jazz Orchestraの演奏でした。

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本場のJAZZは最高!スコッチウィスキーでハイになっちゃいました。

えっ、ブルーノートも近い?ということで、、、

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ハシゴしてしまいました。

ブラジルの知らない歌手でしたがチャージ料金が10$と安かったので満足。

お土産をたくさん買ってしまいました。

NY海外研修6日目

いよいよ最終日となりました。

今日は2日目にメトロポリタンオペラを見た場所であるリンカーンセンターのバックステージツアーです。

リンカーンセンターはメトロポリタン歌劇場(オペラ劇場)とニューヨークステートシアター(バレエとオペラ劇場)とエイブリーフィッシャーホール(コンサートホール)、それに野外音楽堂、ジュリアード音楽院が一堂に会するニューヨーク一大文化センター。

その中でニューヨークステートシアターを案内していただきました。

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宝石箱をイメージして作ったそうで中央の通路はありません。

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今日はバレエの公演があるそうでバレエ用の仕込みになっていました。

リンカーンセンター内の劇場はブロードウェイのレンタルのシステムとは異なり、全て自分の所で機材を持っていてその中でやるそうです。

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ちょっと見づらいですがSUSの写真です。日本の劇場と同じようにライティング用のSUSがあり、回路が出ています。フロアー回路もありました。ここでも機材はほとんどソース4でした。

基本的にこちらでは仕込みは変えないで、基本の地明かりなどは使いまわして催し物に合わせて100~200の灯体をREフォーカスして本番をするそうです。先日見た昼公演「ラ・ボエーム」のあと、夜公演で別のオペラの公演が平然と行われていた意味が分かりました。

無理言って調光室を見せていただきました。

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こちらがETC製「オブセッション」です。25年以上昔の卓ですが、使い勝手がいいので使い続けているそうです。もう修理部品もないので隣に同じ卓がバックアップ用に置いてありました。

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案内をしていただいたアシスタントライティングデザイナーのテスさんと。お綺麗な方でした。東京にニューヨークシティバレエの仕事で何度か来たことがあるそうで、東京が好きと言ってました。僕はそんなテスさんが好きです。。。

日本ではホールと言うと公共ホールが一般的ですが、ニューヨークには公的なホールは一切ありません。費用は全てファンドでまかなっているそうです。ただしブロードウェイの劇場が全て貸館であるのにに対してリンカーンセンターではホールがそれぞれ独立して運営をしている違いがあります。

税金を使っている日本のホールでは利用者が安く施設を利用できる利点もありますが、ビジネスを考えると厳しくなってきます。もっと日本でもカンパニーに投資する企業が増えれば日本のショービジネスの世界も広まっていくのになーと思います。

今回色々な所を視察してみて一番感じたのは、”みんな仕事に対してストレートに物を考えている”と言うことです。日本でデザイナーとして仕事するときは仕方が無いとあきらめている事がとても多いのですが、こちらではやりたいからやる!という考えに対してみんなが協力する土壌があります。

当然,日本には日本のやり方や状況がありニューヨークと同じにすればいいとは考えないし、たぶんうまくいかないと思います。

ただ、勇気をもらえました。

この感じを得られただけでも僕のニューヨーク視察旅行は意義のあるものだったと思います。

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さよならパーティーでのロブスターくん。美味しゅうございました。

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拠点となったラディソンレキシントンホテルです。タイムズスクエアまで歩けるし良い立地条件。いやあ世話になったね。

ニューヨークマンハッタンはタイムズスクエア周辺だけで1000席を超える劇場が40もあるミュージカルの聖地であり、リンカーンセンターに行けばオペラ・バレエ・クラシック音楽も一流の物が楽しめ、JAZZ・ゴスペルなど一週間でこんなにいろんなジャンルのクオリティーの高い物が見られる場所はここだけだと思います。

そして、住んでいる人みんなまっすぐ自分の目的のために向かっているので気持がいいです。仕事に悩んでいる人は是非一度いってみると良いと思います。

明日は24時間かけて関西国際空港に戻りさらに10時間かけて夜行バスで家に帰ります。長いなー

それではこれでNY海外研修の報告ブログを終わりたいと思います。

見ていただいてありがとうございました。

池上

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