次に見学に行ったのは「4WALL」(フォーウォール)という大手照明レンタル会社です。
主にファッションショーやOFF-ブロードウェイ、学校などにレンタルしている会社で日本に来た「ブラスト!」もこちらの機材が使われたそうです。
ブロードウェイはいつ公演打ち切りになるか分からず、リスクが大きすぎるのでやらないと言っていました。
基本的に「BIG APPLE」さんと同じ管理方法ですが規模が違います。こちらはエレクトリックディパートメントです。
一般調光卓はETC製エクスプレス、ムーバー用(ムービング)はHOG2・GRAND MAなどが良く出ているそうです。
ムーバーはほとんどバリライトです。少しはMAC2000がありましたが、機材はデザイナーの要望でそろえるのでバリライトが今一番良いライトということになります。分かりやすいですね。
こちらで機材が揃えられないときは「サブレンタル」といって同業他社からあらかじめ取り決めをしている低いレートでレンタルをするそうです。PRGの機材も置いてありました。
今最新のDMX機材を聞いてみました!
ムーバー:VL3500
LED:Color Kinetics社製COLOR BLAZE(先日シカゴのバックステージツアーに行った時に向かいの劇場でLH代わりに使っていた機材です。)ネットで調べれば出てきます。
こちらは「Prep room」(プレップルーム)と言って現場に出る前の下準備をする場所です。例えばユニットに番号を振ったり、作り物ケーブルを実際の寸法で作ったりします。いつもはユニオンの人たちがST-BY作業をしているそうですがこの日は誰もいませんでした。残念!
前半の記事にリギングシステムも照明の範囲と言いました。こちらがトムキャットシステムのトラスです。トラスの中にPARがマウントされています。
こちらがソースフォーPARです。しまってあるように見えますが拡大してみると・・・。
このまま仕込めるようになっており、回路はバトンにソガペで出ています。大規模な仮設現場ではこのシステムの仕込みが早く一般的です。だから日本のようにスポットにダボは付いていません。ダボが付いているとこのシステムに取り付けるときにいちいちはずさなければならず面倒だからです。
下の写真はNYで一般的に使われているトランスポート用ケースです。

2段に分かれていて下段に詰めてから蓋をして上段につめる仕組みです。このケースも専門に作る場所が倉庫内にあるので全て自前です。
下の写真、なんだと思いますか?
実はこれユニットをいっぺんにチェックできるように48系統ソガペでユニットに入力できるようになっている、つまりユニットチェッカーです。とにかくすごい規模ですね。
なんかあまりに規模がでかすぎてちょっと気持ち悪くなってきたところで4WALLを後にして、今度はパブリックシアターに向かいました。
こちらがパブリックシアターのロビーです。パブリックシアターは7つの小劇場からなる総称です。昔、図書館だったところを改装して各劇場として使っているので、オール仮設になります。(日本のベニサンピットみたい)
最初に案内されたのはマーティンソンホールです。ちょうど次の公演の照明仕込みが行われていました。先ほども言った通り全て仮設なので、照明機材・ユニットはおろかグリットや客席、ステージ、ブースにいたるまで全て動かせるようになっており、催し物に合わせて組み直されるようです。例えばサスタッパを低くしたいとデザイナーが言えばグリッドを組み直したり当然のごとくするそうです。。。
次に見たのがアンスパッカーホールです。こちらはセットが組みあがっており著作権の関係で写真撮影は許されませんでしたが、本当にすばらしいセットで写真に残せないのが悔しかったです。
こちらが先ほどの劇場の稽古場として使っているLUE STHER劇場です。天井を見ると劇場として作られていないことが良く分かりますね。今回は稽古場としてなのであまりグリットがありませんが、公演をするときはもっとパイプを仮設するそうです。そのときに重量のことも考えなければならないと言っていました。
劇場を案内していただいたザックさんです。
この方はアシスタントデザイナーでスーパーバイザーという肩書きを持っています。
ここでザックさんがなぜスーパーバイザーと呼ばれているのかと言うとパブリックシアターでのアシスタントデザイナーの取りまとめ役であり、全ての劇場の公演がうまく進むようなシステムを作った人だからです。ちなみに今までの人は9ヶ月持った人はいなかったがこのシステムを構築したザックさんは5年目になるそうです。
そのシステムについて説明しましょう。
まず一番上にスーパーバイザー(ザックさん)がいて、その下に各劇場のプロダクションエレクトリションを置きます。その下にマスターエレクトリション(日本で言うチーフ)を置いてその下はアシスタントエレクトリションという感じです。こうすることで自分は全ての劇場に目を光らせることが出来るようになってトラブルにも柔軟に対応できるようになったそうです。
各劇場の仕込みは仕込みチーフが行います。デザイナーはチーフに図面を渡すだけです。
今回のアンスパッカー劇場での明かり作りのためのシステムについて教えていただきました。
まずデザイナーがいます。その隣にアシスタントデザイナーがいます。その後ろにムービング卓(HOG2)を置いています。メイン調光卓(オブセッション)は別の場所に置いてあり、そこからモニター情報をデザイナーとアシスタントデザイナーにノードを通してモニター出力しています。なぜムービング卓を近くに置くのかというと、デザイナーが手で指示をすることが出来るからだそうです。デザイナーの後ろを開けたのは演出家とデザイナーが話をしやすいようにしたとのこと。日本と一緒ですね。
日本と違うのは仕込みのチーフはプログラミングは絶対しませんし、オペレートもしません。プログラミングはプログラマーが来ますしオペレートはボードオペレーターが別々にいるからです。全て報酬も違っています。ザックさんから言うとボードオペレーターなんてハトに豆をGOボタンの所において食べさせればいいと言ってしまうほど低いレベルだそうです。なぜなら本番の全てのCUEはステージマネージャー(舞台監督)から出るためボードオペレーターはそのCUEにしたがって押すだけだから。なのでボードオペレーターはステージマネージャーの管轄になり辞めさせる権限もありますが、アシスタントデザイナーはデザイナーよりなのでステージマネージャーから辞めさせることは出来ません。
同じ照明をしていても違うんですねー。ビックリ。
ザックさんが言うアシスタントデザイナーの役目とは”常にデザイナーをいい気分にさせること”だそうです。これは日本でチーフをする時も心がけなければいけないことだと思いました。
今回の視察旅行でもっとも内容の濃いツアーでした。まさに自分が知りたかったこと聞きたかったこと見たかったこと全てに満足。今回参加してよかったなー。
今回参加しているPACのA.TさんにNYでミュージシャンを目指している弟さんがいるとのこと、それじゃぁ今夜は本場JAZZを聞きに行こう!と言うことで弟さんに紹介していただき「ビレッジバンガード」に行きました。
照明はまったく変わらず#18みたいな色で明るくしていました。
今日はThe Vanguard Jazz Orchestraの演奏でした。
本場のJAZZは最高!スコッチウィスキーでハイになっちゃいました。
えっ、ブルーノートも近い?ということで、、、
ハシゴしてしまいました。
ブラジルの知らない歌手でしたがチャージ料金が10$と安かったので満足。
お土産をたくさん買ってしまいました。
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